アノマリー

  2015.4.13(月曜)音楽家哲学詩人法社会学者てっちゃんの株式教室(中央兜町音楽出版社、元東京経済企画室)

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 <アノマリー
 日経平均「14倍」、単純に計算した「NYダウ」を1割上昇とした場合の日経平均の「上昇比率」だ。
なんぼなんでも(大阪弁)ちょっとスピード違反やおまへんやろか(昨日の選挙で全国で唯一、自民党に勝った維新の党に敬意を表して)。
率直な意見として、日本経済の腰は過大評価できるほどに強くは無い。
アメリカ政府の高官も、消費税8%の後の「消費の伸び悩み」に驚きを隠さない。
だから、2017年4月への「消費税10%」引き上げ延期の判断は「正しかった」ということだ。
学者の皆さんは「12%」引き上げの必要性(計算上、10%ではなおも9.3兆円の税収不足だという)を言うが、
現段階での「10%以上は考えない」とする安倍総理の「発言」もまた「正しい判断」だ。あくまで「発言」がだという意味だ。
したがって、株高、成長戦略、(異常な)緩和路線の継続しか取りうる「選択肢」はなかった。
しかし「国債発行の6割」を丸抱えする日銀にはすでに残された余裕は限られている。
統一地方選挙は「日経平均2万円(10日)到達」を錦の御旗に掲げる自民党政権の圧勝(予定通りだが、投票率は史上最低)。
26日投票の「後半戦」に向けて、自民党政府の「株価維持作戦」、ギリギリのチキンレースはなおも継続される。

 東証マザーズ指数が、やっと「200日移動平均線」を上へ突き抜けてきた。「大型株」オンリーの相場は「異常」だとも書いた。
「連続下降4ヶ月目にマザーズ指数は反転し上向く」という経験則、アノマリーは先週に解説した。
考えても見よ。今の東証時価総額は中国の上海市場の「6分の一」でしかない。
そんな「ローカル市場」が、いつまでも「世界一の独歩高」を続けられるわけがない。
確かに、日本と違って、中国の投資資金は「海外へ投資」することが禁じられているから、日本とは事情が違う。
しかし、それでもなお、巨大なNY,巨大な上海から見れば、はるかに東証の実力は見劣りがする。
過剰流動性相場の寿命は6ヶ月間が限度だ」というアノマリーもある。

 1年ちょっと前までは「日本だけが蚊帳の外」だと不満を述べ、私も「NYダウ東証」の「数値の開きに違和感がある」と「嘆き節」を書いてきた。
しかし、「官製相場」「日本の金融機関の総動員政策」によって、今や立場は大逆転、18000のNY、20000の東証
「よく頑張った」、確かにこれは極論すれば自民党安倍総理」の功績だ。「長期政権」「強力政権」への国民の後押しがある。
ただ、欲を言えば、この相場に個人の多くは乗り切れていない。
フジフィルムを、アルプスを、トヨタを「零細資金」の個人が買うか? いや、買って「その値幅に」個人が喜ぶか?
たとえば、3000円の株が「50円上がった」ら、「大暴騰」だといって機関投資家、大手ファンドは喜ぶ。
「巨大資金」を扱っているから「一カイ二ヤリ」でオンノジ。個人はそうはいかない。
また、近年「債権投資家」は低金利で「激減」し、56%減ったとの説もある。日銀の「出口」はどうするのか?
「円安も行き過ぎれば国家破滅」、程度問題だ。円暴落、高金利ハイパーインフレ!!
私は、NY経済の足踏み、中国の「シャドーバンキング問題」、ギリシャ問題がどこかで「火を噴く」危険性を思う。
大勢は確かにまだ「円安」だろうが、あとのノリシロを考えれば「円高」ショックもあり得る。

 これもアノマリーだが、日経平均は今月中に(目先の)天井をつけて、7月まで「調整」するとの説もある。
当たるも八卦、外れるも八卦、私はとりあえず「20500~19200」の範囲で「やや弱含む」との見方を採ってみたい。
来年の参議院選挙、再来年の「10%増税」の政治シナリオを考えれば、「強力政権安倍内閣」が大幅な株安を容認することは考えられない。
だから、年末相場と来年の相場は日経平均22000~24000円の見方を変える気は無い。
日本経済の「実力は」、これまで国際的に「評価不足」「出遅れ」だったことへの「株価位置の見直し」が顕在化したものであって、
安倍政権の主導の「賃金かさ上げ」「大手企業の好業績」が先導してきたのであり、まだ「無限大」のもの「夢を持てるもの」とは言えない。
おそらく、今月下旬の「決算発表」は、大手企業は「慎重な数字」を出してくるところが多いのではないだろうか。
逆に、赤字から「黒字転換」がサプライズとなって、悲観的な株価が一転してストップ高と「激変」する例も出るだろう。
先行人気株を避けて、売られ過ぎ銘柄をマークしたい。

日経平均  19905.46-  2.17
TOPIX  1586.26-  3.28
売買高概算   17億0247万株
売買代金概算   2兆1398億円
時価総額   572兆2945億円
値上り銘柄数  731  (年初来)新高値 148
値下り銘柄数 1000  (年初来)新安値  11
変わらず    148
騰落レシオ(25日)107.76%+0.76
サイコロ(日経平均) 6勝6敗 ●○●●○○●○○○●● 
カイリ率(日経平均) 25日線比+2.43%  75日線比+8.48%
為替  1ド ル120.36+0.14
     1ユーロ127.64+0.25