ここからどうなる

  2015.4.23(木曜)音楽家哲学詩人法社会学者てっちゃんの株式教室(中央兜町音楽出版社、元東京経済企画室)

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  <さて、ここからどうなる>
 日経平均2万円は通過点に過ぎない、そんな声が主流となりつつあるが、かといって「ここから買いあがる、ノリシロ、余白」はけっして過大ではない。
シンガポール市場も金融相場への過剰期待が後退しつつあるようだ。世界同時株高にも微妙な空気が漂う。
バンドン会議が終わり、統一地方選挙も終了する今、安倍政権は「大願成就2万円」を達成してご満悦、今さらここでガンバル必要性がない。
30日の日銀政策会議では「緩和」は無いというのが私の「予想」だ。
ギリシャ危機、アメリカの利上げが徐々にボデーブローのように意識されてくるだろう。

 確かに、15年前と比較して「PBR(解散価値)1倍割れ企業が4割」もある東証の実態は、「バブル」とは言えない。
だが、東証では先行して輸出型国際優良株を目いっぱいに買い上がった。
企業収益絶好調とは言っても、それは大企業に限ってのお話である。とりあえずは、今3月期で、目先の期待値が出尽くす可能性がある。
そして、大型流動性相場の「ラストアンカー」が「銀行株」であるという経験則は甘く見ないほうがよい。
この2年半で2倍になった日経平均は、確かに上海市場(1年で2倍)から見ればまだ「過熱感」もなく上昇期待が優勢だろう。
ただ、需給から見れば、出遅れた「外国人筋」が大挙して「最後の帳尻あわせ」のために、手っ取り早く「金融株」をまとめ買いした側面がある。
その後、彼らは「何を」買うのか?。建設株、内需といっても、今ここからでは継続性に疑問がある。

 為替を見ると、2012年には70円台だった「ドル円」が、今や120円台。
この「50円近い」円安効果が、劇的な「株高」効果に直結した。4年ぶりの貿易収支「黒字化」にも貢献した。
すくなくとも、「利益水準」の中身で考察すれば、今もなお、日本企業の「平均値」はアメリカ企業の「半分」レベルでしかない。
まだまだ日本はけっして「好況」なんかじゃない。そして今、「好況アメリカ経済」には、「停滞色」が濃厚だ。
そんな弱い日本経済をここまで「シリをたたいて」押し上げてきた「安倍政権の功績」は前政権の無策ぶりを思えば「大健闘」だと評価すべきである。
いくら低投票率だといっても、「選挙結果」が安倍政権への高い評価である事実に変わりはない。
しかしながら「低投票率」という事実には、庶民生活の「悲哀、無力感」が潜んでいる側面があるのも確かだろう。

 円安も「急落」となれば国家は破綻するのだから、「程度問題」であって、ここからは130円へ向かうと見るのは少数派だろう。
「弊害」はすでに市中の「不景気感」に表れている。外食産業は、輸入食材の「高騰」で値上げを余儀なくされて客足は落ちている。閉店も多い。
「値上げ」は、確かに「デフレ脱却」の政治目標だから「良し」としても、庶民は「消費税8%」後遺症でダブルパンチだ。
つまり、中小企業社員に「賃上げ」効果はまだ及んでいない。ましてや、「非正規社員」においては「言うまでもない」。
中国、ロシア、価値観の違う隣国との「戦略的互恵関係」の構築。裕福な中国経済を抜きにして日本経済の浮揚もない。
とにもかくにも、問題山積の「ニッポン丸」をここまで牽引した安倍総理の健闘を評価したい。
ただ、「傲慢」「傲岸不遜」と見られるようになると、せっかくの「戦果」に傷が付く。閣僚の皆さん、発言にご注意を。
外資ファンドマネージャーの長期「休暇」はいつなのだろうか。

  <ラオックス369円新高値、倉元大暴騰!!>

日経平均  20187.65+ 53.75
TOPIX  1624.87+  3.08
売買高概算   27億5047万株
売買代金概算   2兆9198億円
時価総額   584兆1614億円
値上り銘柄数 804  (年初来)新高値 165
値下り銘柄数 926  (年初来)新安値   5
変わらず   151
騰落レシオ(25日)100.38%+3.11
サイコロ(日経平均) 7勝5敗 ○○●●○●○●●○○○ 
カイリ率(日経平均) 25日線比+2.64%  75日線比+8.55%
為替  1ド ル119.80ー0.23
     1ユーロ128.05+0.50